はじめに:TRPGとは
文:瀬戸エイジ+坂本雅之/アーカム・メンバーズイラスト:海野なまこ

TRPGってなに?
TRPG(テーブルトーク・ロールプレイングゲーム)は人との会話とルールを使って遊ぶ「対話型」のRPGです。
クトゥルフ神話TRPGでは、基本的に「キーパー」と呼ばれるゲームの進行役が用意した「シナリオ」をベースに進行し、プレイヤーは自分で作ったキャラクターにどんな行動をさせるか考え、互いに会話をしながら物語を創っていきます。
皆さんは「ごっこ遊び」をしたことはありますか? 言葉のやりとりで状況や物語を想像したことがありませんでしたか? 時には動作を交えたり、言葉に感情をこめたりして、雰囲気を高めることもあったでしょう。
倒すべき敵の姿や状況を思い浮かべ、あたかも自分が物語の登場人物であるかのように、敵をどう倒すか、あるいはどう逃げるかを考え、架空のキャラクターと会話することもあったに違いありません。
こうした遊びの原風景を発展させ、ゲームとして楽しめるようにしたのがTRPGです。
RPGと聞くとテレビゲームを連想する人がほとんどでしょう。TRPGとは「ゲーム機などを使わずに人間同士のコミュニケーションでやってみよう!」というものです。
TRPGではコントローラーやキーボードの代わりに、紙や鉛筆、ダイス(サイコロ)などが使われます。画面に映し出されるグラフィックの代わりに、プレイヤーの言葉による説明、そして何より想像力が状況を描写します。物語はプログラムではなく、キーパーの用意したシナリオをもとにして参加者全員で創り上げます。
近年ではオンラインで遊ばれることも多く、紙や鉛筆、ダイスを使って遊ばれることは減りましたが、それでも「人間同士のコミュニケーションしながら楽しむ」という点は変わっていません。