(15)シュド・メル


大地を揺るがし、地を穿つ魔

遠くからしのび寄る不気味な弱い揺れは、この強大な地底生物が地の底で身じろぎした合図かもしれない。その災害の名はシュド・メル、幾千のクトーニアンを統べる長である。
シュド・メルは全身からにじみ出る酸の汗で岩さえもバターのように溶かしてしまう。封印されしグハーンの地より解き放たれた魔は、今なおあなたの足元でひそかに息づいている。できることと言えば、大皿のような目がちっぽけな人間を映すことのないよう祈るばかりだ。