(11)クトゥグァ


万物を焼き尽くす生きている炎

炎は人類が古くから用いてきた道具のひとつだ。夜の闇を払い、寒さをしのぎ、外敵を退ける。人類の進化において重要な役割を果たしてきたのはいうまでもない。
しかし、度を越した炎への信仰は危険を伴う。クトゥグァのカルトがそれだ。彼らはいつの日か燃え盛る火球を招来し、自分たち以外の無価値な命を一掃することを夢見ている。自分たちまで焼失してしまうという可能性は考慮もせずに。“クトゥグァに祈るな。燃える死を望んではいけない。”